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子育て支援と満三歳児保育について



 幼稚園は法律上3歳からと規定されています。子どもの発達上、他の子に興味を持ち、集団の中で成長するのが3歳ごろからであることを根拠としております。
 平成12年からは、3歳になった年度途中から入園をすることができるとして、満三歳入園の制度整備が進められました。一方、並行して2歳児入園の効果も研究され、平成19年に「子ども同士の関わりのために、学校教育として集団活動をするのは、2歳では早すぎる」と結論付けられ、現在幼稚園が行う2歳児向けの活動は、子育て支援事業として位置づけられています。

 子育て支援とは何でしょうか。親が子育てをするのを支援する「伴走型」の支援でしょうか。親が子育てをしなくてもよいように支援する「外注型」の支援でしょうか。

 子どもの性格は千差万別です。その子にあった声かけというのも、子どもによって、その成長の段階によって異なります。そのため様々な経験をもとに試行錯誤をしていくのが大事だと考えています。一方、核家族化という言葉が使われ始めてから1世代進み、未就学児がいるうちから共働きをする世帯の割合が2倍以上になり、地域で自分の子以外の子育てを見る機会が極端に減っています。親の経験する機会が少なく、相談先がないことが増えてきているからこそ、「今までの人が家庭で当たり前にしていたこと」が困難になり、子育てに悩む家庭が増えているものと考えています。そして、自由ヶ丘学園では、そういった親を支援できるようにと、全国に先駆けておやこ広場を行ってきました。

 そのような中、国が新たな子育て支援として、「子ども誰でも通園制度」を制度設計しています。
 自由ヶ丘学園としては、孤立した子育てで悩む保護者のために支援が必要であるという理念には賛同しています。一方で、誰でも通園制度が、ただ母子分離を推進し、労働力確保をという厚労省の方針が見え隠れする事業になることを強く危惧しています。

 自由ヶ丘学園では、1〜2歳児をただただ預かればいいということではなく、子どもが安心できる場所で、徐々に興味や活動範囲を広げていくことが大事、そして、保護者とともに成長していくのが大事と考えます。
 そのため、1歳〜2歳はおやこ広場に定期的に園に通い、親子ともに園が安心できる場所であることを理解した上で、3歳にむけて徐々に子どもだけの生活の機会を増やし、3歳になったら幼稚園に入園をするという流れでの、段階的な母子分離が望ましいと考え、おやこ広場や満三歳児クラスを設けてきました。
 そして今年度は、「3歳の誕生日を迎えたら、誰でも通園制度ではなく、満三歳入園によって対応する」という国の方針も受け、3歳になったらスムースに満三歳入園ができるように、受け入れ体制を整えています。

 幼稚園は子育て支援について、あくまで「親の子育て」を伴走型で支援をするという立場を大事に、子育ての外注にならないようにすることを重視しています。例えばおむつについては、必ずしも外れていることを求めるものではありませんが、園に任せれば外してもらえるという考え方ではなく、園と家庭で協力して進めていくという考え方を前提に進めていきます。
 子育てには、その段階に応じて様々な悩みや不安があります。自由ヶ丘学園はおやこ広場や満三歳に限らず小学校入学まで、園と保護者が協力して、相談して子どもの成長を支えていき、子育てが楽しいものであるよう支援をしていきます。

 自由ヶ丘学園では、令和6年度、この考え方に賛同していただける方に、積極的に満三歳入園をしていただきたいと考えています。是非ご希望の園にお問い合わせください。


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